この記事はウェブサービス提供者向けの記事です。あまりいないと思いますが、CPIとXserverとムームードメインを利用する環境で、ウェブをXserverにして無料SSLを利用、メールをCPIで利用して容量無制限で運用する方法を記載しています。
こんにちは、木村太一です。
クライアントワーク含めて今まではCPIさんの「シェアードプラン ACE01」を利用させていただいてました。
このプランの良いところは、
- 容量無制限(ウェブ・メール)
- メールアカウント無制限
- マルチドメイン無制限
- CMSインストーラー有り
- テスト環境有り
- バックアップ有り
- マルチドメイン毎のコンパネ有り
と、謳っている通りウェブ制作会社向けのプランとなっています。
メールがいっぱいになって、クライアントから「メールが急に受信しなくなった!」なんて問い合わせもないし、少し前まではオンラインヘルプもCPIのロゴがなく、再販してください!ってサービスになっておりました。
コンパネやマイページの動きが遅いこと、サイトの動きも多少鈍いことを除き、本当に重宝していたのですが、時代の変化とともに、どうしても解決したい点ができてしまいました。
それは「無料SSL」が使えないこと。今のウェブサイトでSSLは必須でよね。
一応「CPI SSL」というサービスが提供されていますが、年額37,000円。
ウェブサイトをそれなりに活用されている中小企業であれば高くはない数字だと思いますが、スタートアップや、とりあえずの会社案内程度のサイトで37,000円はちょっと高いかなと感じます。
車でいうとエアバックがオプション的な感覚です。
最近、共用サーバーがSV-Basicというプランに変更になって主契約ドメインだけ「CPI SSL」が無料でついてくるようになりましたが、クライアントワークをメインとしてマルチドメインの運用をメインで考えるとうまみが0です・・
理想の環境を考える
無理なものを悩んでいても状況は変わらないので、どの状況が理想か考えてそれに近づけるようにしてみたいと思います。
理想のサーバー状況
- クライアントごとのコンパネ
- 容量が無制限
- 速い
- 安い
- 安定している
- 管理しやすい
単純にリストするとこんな感じですね。理想をすべて満たすのは見当たらないので、複合的に考えます。
諸々検討した結果下記の環境とすることにしました。
ドメイン・DNSはムームードメインで、メールをCPIで運用し、ウェブサイトはXserverで無料SSLを利用します。
この環境にした理由
ドメイン管理は以前からムームードメインで行っていますし「ムームーDNS」で細かく設定も変更できるので、そのまま利用。
僕がウェブサーバーに求めたことは、速くて、Wordpressのインストーラーがついていて、複数サイトを運用するのに便利なこと。
そんなに各社変わらないかもしれませんが、管理画面の見やすさ、ドメイン毎の管理のしやすさを確認して、Xserverで運用することに決めました。
Xserverですべてを済ませたほうが管理は楽ですが、Xserverではドメイン毎にコンパネは提供できません。
CPIでメールの管理を行うことにより、コンパネを提供でき、クライアント自身がメアドの追加や削除を行うことができます。
Xserverだと他のドメイン情報も見れてしまいますからね・・
実際の手順
両サーバーにマルチドメイン設定
まずはCPIとXserver両方にマルチドメイン設定をします。
設定が完了したら、Xserverにウェブサイトのデータをアップロード。
CPIにメールアカウントを追加します。
僕の場合はウェブ・メール共にCPIで管理していたので、ウェブサイトのデータをXserverに移行します。
サイトの確認はhostsファイルを編集して確認しましょう。
hostsファイルを編集して確認する方法(Xserverヘルプ)
DNSゾーン情報をCPIに聞く
マイページから設定したいドメインについてゾーン情報を確認しましょう。
担当の方からメールで詳しい情報を教えてくれます。
ムームーDNSのカスタム設定を行う
ゾーン情報が確認出来たらDNSのカスタム設定を行います。
ムームードメイン コンパネ >(左の)ドメイン管理-ムームーDNS から設定するドメインを探して、「利用する」をクリックします。
ムームーDNSのセットアップ情報変更画面になるので「カスタム設定」のボタンを押します。
カスタム設定で下の通り設定します。
ウェブ関連はXserverのサーバー情報のIPアドレス
メール関連はCPIからいただいたゾーン情報を記載します。
カスタム設定例
カスタム設定が完了したら、「ネームサーバ設定変更」にて「ムームードメインのネームサーバ(ムームーDNS)を使用する」を選択し、切替完了です。
ウェブサイト、メール共に確認する
ウェブサーバーのコンパネをクライアントに発行できませんが、FTPアカウントは発行できます。
ちなみにXserverさんは再販についてきちんとルールがありますので確認しておきましょう。