残念なバックアップ方法5選

こんにちは、木村太一です。

電子データは企業の大切な資産です。

ですが、調査では、中小企業の40%はきちんとバックアップをしておらず、60%は災害時にデータを守ることができないというデータもあります。

喉元過ぎると忘れてしまうバックアップの大切さ

皆様はおそらく、仕事、プライベートに関わらず、一度はデータの損失を経験し、「バックアップしておけば!!」と心の底から思ったことがあるはずです。

しかし、いつの間にか、またバックアップしなくなってしまう・・・

なぜバックアップしなくなってしまうのでしょうか?バックアップしない最大の原因は、

  • たぶん大丈夫
  • 最近やったから(実はかなり前)
  • 時間や手間がかかって面倒

といった心理的な部分にあるようです。

残念なバックアップ1 – 個人に任せてしまう-

バックアップできないのは心理的な要因ですので、会社から「バックアップするように」と指示をして、USBやハードディスクを渡しても、「緊急な仕事」ではないので、まずできません。

殆どの人は、「緊急の仕事」に追われていて、「重要だけど緊急ではない仕事」は後回しです。

口酸っぱく言っても徒労に終わるでしょう。

なんでちゃんとバックアップしないんだ!と言っても後の祭りです。

残念なバックアップ2 – 復元できない-

バックアップの状態を把握していないと、バックアップしていたつもりでも、実際には復元できないケースがあります。

増分バックアップの場合、1回でもエラーがあると完全復旧はできません。

残念なバックアップ3 – NASに集中保管-

「いやいや、ウチはメインで使うデータはNASやファイルサーバーに入れているから大丈夫。」と思われた方、危険です。

確かに、複数HDDを搭載できるNASを導入し、RAIDを組み、データの冗長化をおこなうことで、HDDの障害に対しては対策できます。

しかし、そのNAS本体が壊れてしまったり、ウイルスなどでファイルを壊される危険があります。機器が正常でもデータが異常では仕事になりません。

残念なバックアップ4 – レプリケーション-

NAS本体の故障に備えて、同様のNASを用意し、常時同期させておくことを、レプリケーションと言います。

通常は①を使い、①の障害時には②を使えば、即座に同様の状況で業務が開始できます。

この仕組で、①と②のサーバーの設置場所を変えれば、火災や天災に備えることが可能です。いい感じの方法ですが、ウイルスには弱いです・・。①で感染したデータを②に複製してしまいます。

残念なバックアップ5- クラウドを過信-

「今の時代はクラウドだよ」と社内にサーバーを置くのをやめ、クラウド化する。

確かに自社でサーバーを置くよりもデータの冗長化という意味では良いと思います。

クラウドであれば、ほとんどが世代管理機能をもち、様々な部分で社内にサーバーを置くよりも、高機能で便利です。

ですが、クラウドも完璧ではありません。障害を起こす可能性もあります。

また、もし地震のような大規模災害が発生した場合、他のサービス利用者もこぞってデータを取り戻そうと一斉にサービスにアクセスするはずです。その結果、高負荷になりすぎてダウンしてしまう可能性もあります。

携帯電話も繋がらなくなりますよね・・。
クラウドを過信しすぎず、社内でもデータを持っていることも必要です。

残念なバックアップの解決方法 3-2-1ルール とセキュリティ対策

では、どの様にデータを保護すればよいのでしょうか?

タイトルにもある通り、3-2-1ルールという考え方があります。

3:データを3つ作成する(通常のデータ1、バックアップ2つ)
2:2つ以上のメディアにバックアップ(パソコンとNAS、外付けHDDなど)
1:少なくとも1つは違う場所で保管(クラウドや遠隔地の拠点など)

上記に加えて、きちんとスケジューリングしてバックアップすることも大事です。

データはあるけど半年前・・泣きたくなりますね。

データ保護にはセキュリティ対策も大事

3-2-1ルールによるバックアップで、機器の障害や誤操作によるデータの消失には強固な保護体制がとれます。

バックアップとは主旨が違いますが、データ保護という大きな視点で考えると、必ず必要なのがセキュリティ対策です。

ウイルスを防ぎ「データを壊させない」「持ち出させない」ことが重要です。

ランサムウェアはデータの盗難に注意!!

ランサムウェアとは、感染すると大切なデータが暗号化され、元に戻すことと引き換えに「身代金」を要求する悪質なウイルスです。

最近では、データを暗号化するだけでなく、身代金を支払わなければデータを公開すると二重で脅す「二重脅迫」の手口が流行しています。

データが元に戻せなくなっても、NASやクラウドの機能で暗号化される前の時点に遡ることができます。
データを消されても他の媒体から復元できます。しかし、データを盗まれると取り戻すことができません。

一旦ネットに出てしまった情報は簡単に複製されてしまうので、削除不可能と思ったほうがよいでしょう。

出入り口での対策と感染対策は必須

バックアップと同様に重要なセキュリティ対策ですが、インターネットの出入り口での対策と、PCのセキュリティ対策という基本的な対策が重要です。

コロナに例えると、

  1. ウイルスを持ち込まない為のセキュリティ機器(手洗い・アルコール)
  2. 感染しても被害を最小限にするためのセキュリティ対策ソフト(ワクチン)
  3. 感染後、データにアクセスされても、その場に留まらせればよいので、外に逃さないためのセキュリティ機器(正しいマスク着用や咳エチケット)

コロナ対策と同じ様に、パソコンのウイルス対策も、「うつらない」「うつさない」ために感染症対策を行いましょう。

バックアップ対策まとめ

なにかあったときのバックアップです。様々な障害を想定し、万全の状態を作りましょう。

備えあれば憂い無しです。

3-2-1バックアップについては資料をご用意しておりますので、どうぞ御覧ください。

もしもに備える3-2-1バックアップルールの重要性 – ドットワン合同会社 (dot1.tv)

この記事を書いた人

木村 太一

ドットワンの代表です。1979年生まれ。3女の父。ゴルフと筋トレが趣味。立川にあるキヤノン代理店に就職後、1万件以上飛び込み営業したのち独立。たくさんの企業を見てきた経験と自分自身も零細企業の経営者ということを活かし、相手の立場に立ったDX推進、ITコンサルを行っております。

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