木村 太一 
こんにちは、木村太一です。
ほとんどの方がお使いになっているであろうオフィスソフト、Word（以下ワード）やExcel（エクセル）。
それらビジネスアプリをまとめたものをMicrosoft Office（以下マイクロソフト・オフィス）と呼んでいます。
このマイクロソフト・オフィス、今、非常にややこしい状態になっております。実際にややこしいのは、Microsoftアカウントの取り扱いなのですが、特にデジタルアタッチ版（デジタルライセンス版）になり中小企業では確実に混乱を深めてしまいそうなので、ここで一度整理をしたいと思います。
また、この記事は法人での利用を想定された記事となっておりますので、個人向けのサービスについての説明については割愛しております。
マイクロソフト・オフィスの種類
まず、簡単にマイクロソフト・オフィスのおさらいです。
マイクロソフト・オフィスには「Microsoft Office2016」「Microsoft Office2019」「Microsoft Office2021」などバージョンという考え方と、「Office Personal」「Office Home＆Business」などのラインナップがあります。
バージョンはその名の通りで、末尾四桁の数字は西暦ですので、数字が大きい方が新しいものになります。（Microsoft365は別）
「Office Personal」「Office Home＆Business」などは利用できるアプリケーションの差です。
「Office Personal」はワード、エクセル、アウトルックのみ.
「Office Home＆Business」は、ワード、エクセル、アウトルックに加えて、パワーポイントやワンノートがついています。
詳しくはこちらの表をご参照ください。
Office製品ラインナップ
マイクロソフト・オフィス契約形態（ライセンス認証）
バージョンとエディションがあり、更に契約形態を選ぶことができます。
マイクロソフト・オフィスの入手方法には大きく分けて3つの方法があります。
- プリインストール
個人モデルはほとんどこれかと。パソコン購入時に予めマイクロソフト・オフィスがついてくるパターンです。 - 永続ライセンス
アプリケーション単体で購入する買い切り版。以前はCDやDVDので販売が主流だったので、パッケージ版とも呼ばれたりします。現在はオンラインもしくはカードでアプリをダウンロードするためのコードを購入します。 - サブスクリプション
こちらはMicrosoft 365 製品群となりサブスクリプション契約となります。契約している期間、最新のアプリケーションを利用することができます。
簡単に表にまとめてみます。
| プリインストール | 永続ライセンス | サブスクリプション | |
|---|---|---|---|
| 購入方法 | PCと一緒に購入 | 単体で購入 | 単体で購入 |
| 最新版に更新 | 更新不可 （同一バージョン内の更新のみ） | 更新不可 （同一バージョン内の更新のみ） | 常に最新版を利用可能 |
| 費用 | PC購入費用に含む | 初回購入時のみ | 年もしくは月払い |
| 使用可能台数 | 購入したPCのみ | 自由に2台まで | PCは5台まで |
| 他のPCでの利用 | 不可 | 認証を解除すれば可能 | 認証を解除すれば可能 |
| サポート期限 | あり | あり | なし |
プリインストール製品はデジタルライセンス版（デジタルアタッチ版）になってきている
プリインストール製品にはプロダクトキーが記載されているカード版とデジタルライセンス版があります。
従来のものがカード版で、パソコンと一緒にプロダクトキーが記載されたカードが同梱されています。プロダクトキーは「ここをコインで削ってください」とスクラッチ的なもので隠されていて、10円玉で軽く削り取りインストール用のプロダクトキーが確認できました。
デジタルライセンス版はパソコンの主要パーツであるマザーボードに情報を記憶されているため、プロダクトキーはなく、入力が不要となりますが、認証にはインターネット接続が必須となります。
デジタルライセンス版（デジタルアタッチ版）には個人向けと法人（ビジネス）向けがある
更にややこしいことにデジタルライセンス版には個人向けと法人向けがあります。
個人向けはMicrosoftアカウントとの紐づけが必須。
法人（ビジネス）向けはアカウントのとの紐づけは不要です。
個人向けデジタルライセンス版の注意点
とにかくMicrosoftアカウントの情報をなくさないようにしましょう。これが無くなったら終わりです。
ちなみに、後から紐付けしたアカウントの変更や解除はできません。
再インストールは、Microsoftアカウントのマイページから行います。ですので、とにかくMicrosoftアカウントの管理が重要です。
法人（ビジネス）向けデジタルライセンス版の注意点
特になにもしないで、すぐにマイクロソフト・オフィスを利用できますが、PCを壊してしまったときは注意しましょう。
マザーボードを交換していない場合はマイクロソフトストアから再インストールが可能です。ライセンス認証はマイクロソフト・オフィスの起動時にマザーボード上のプロダクトキーで自動的に認証されます。
マザーボードの交換が必要になる場合は、必ずメーカーに修理依頼しましょう。メーカーからプロダクトキーを貰えるようですが、場合によってはMicrosoftへ確認が必要なこともあるようです。
（修理に関しては弊社内での事例が少なく確実ではございません）
最大級にめんどくさいのはMicrosoftアカウント
マイクロソフト・オフィスにエディションやバージョンがあり、購入形態も3種類あり、プリインストール製品にはプロダクトキー版とデジタルライセンス版があることがご理解いただけたかと思いますが、一番気をつけなければ行けないのがMicrosoftアカウントです
Microsoftアカウントの取扱がとにかくめんどくさい。
不用意にマイクロソフト・オフィスをMicrosoftアカウントに紐づけてしまうと、管理しきれず、メチャクチャになってしまいます。
そうならないためにも、最低限のMicrosoftアカウントの仕組みを理解しておきましょう。
それでは快適なITライフを！